「いい人だけど」──この定型文。この3年で何度聞いた?毎回メールで来る。仲人からの同じ文句。「他の方と進めることになりました」と。8回連続。8回目には、もう理解した。これが現実だと。

1度目から8度目まで、「断られ方」は完全に同じ

仲人が最初に絵を描いてくれた時、俺のスペックはこうだった。37歳独身、年収358万円、会社員歴15年。容姿は自分でも「中の下」だと思ってる。背は172センチで標準体重だが、顔は凡庸で、会社でも「地味だね」と言われたことがある。

それでも最初のお見合いの時は、期待があった。年収358万円は平均より下だが、仲人は「40代後半の女性なら」と言ってくれた。その時点で35歳の女性を紹介されたのだ。お見合い当日、喫茶店で会った。最初は笑顔で握手したが、座ったとたんに何かが変わった気がした。

会話は30分で終わった。フリーターの男が婚活パーティーで女性に相手にされないのと同じ感覚を、俺はそこで初めて経験した。相手の女性は、俺と話す時間をスケジュール上の「仕方なく埋めるべき30分」としか見ていないように見えた。翌日、仲人からメールが来た。「いい人だけど、他の方と進めることにしました」。

「スペック表」で切られる感覚

2度目、3度目も同じ流れだった。会って話をして、翌日「いい人だけど」。4度目からは、お見合いの前の段階で断られることも増えた。「37歳で年収358万円では、今の市場では難しい」と仲人が直接言ってくれたのはある時だ。その時点で俺は、女性たちが俺を見ているわけではなく、紙に書かれた数字を見ているのだと確信した。

結婚相談所に登録する時、俺たちは「スペック表」を作らされる。年齢、身長、体重、学歴、年収、職業、そして顔写真。女性たちはこのシート1枚で男を判定する。スペック表を見ただけで、すでに多くの女性は「次」に行く。

年収358万円という数字は、婚活市場では「中の下」ではなく「下」である。年収700万円以上の男の列の後ろに、500万円の男の列がある。その後ろ、さらに後ろに、俺たちがいる。お見合いという制度は、一見「人間関係を築く場」に見えるが、実は「スペックで人間を選別する市場」に過ぎない。

8連敗してわかった「いい人だけど」の残酷さ

「いい人だけど」。これほど傷つく言葉はないと思う。相手の女性は、きっと俺に何か悪い印象を持ったわけではないのだ。むしろ悪い印象を持つ人間の方が、二度と会わないという決定が簡単なのかもしれない。「いい人だけど」というのは、つまり「あなたは一切の欠点がない程度には人間的には悪くない。ただ、選ぶ理由がない」という意味だ。

年収の高い男、顔の良い男、学歴の高い男──そうした「選ぶ理由がある」男たちがいる限り、「いい人だけど」という男は選ばれない。年収500万円の男がいるのに、わざわざ358万円の男を選ぶ理由は、どこにもない。

仲人は「他にも見てみましょう」と言ってくれた。8回目の後、俺は仲人に聞いてみた。「年収があと200万円あれば、結果は変わりますか」と。仲人は困ったように「...変わる可能性は高いですね」と答えた。

婚活市場における「年収の壁」は越えられない

女性側の気持ちも、理解できないわけではない。結婚というのは人生を共にすることだ。妻になる人が、年収358万円の男を選ぶ可能性を考える時、その女性は「この男とこの先40年を過ごした時、生活水準はどうなるのか」を考えている。子どもの教育費、住宅ローン、老後資金。現実的な不安を感じるのは、女性が非現実的だからではなく、むしろ現実的だからだ。

年収358万円では、子どもが2人いる家族の生活は「ギリギリ」である。ギリギリを選びたい女性はいない。ギリギリを選べる女性は、もっと余裕のある生活が見えている男性がすでに選択肢にある場合だけだ。

8連敗は、俺が個人として何か欠けていたわけではなく、社会的な立場──すなわち「年収358万円という地位」が、婚活市場では最底辺に近いということを教えてくれた。顔を整形することはできるし、痩せることもできる。だがスペック表にある「年収」という項目を変えるには、金を作るしかない。

「スペックを変える」戦場への転換

9回目のお見合いを申し込むことはやめた。同じことを繰り返す意味がないと思ったからだ。仲人も「一度、年収について真剣に考えてみられては」と言ってくれた。婚活市場で俺に足りないのは「人間的な何か」ではなく、数字だったのだ。

その時点で気づいたことがある。婚活という戦場で勝つために、俺が変えるべきは「自分の人格」ではなく「年収」だ。年収を変えれば、スペック表の見え方が変わる。500万円になれば、次の選別会で「中の下」が「中」に変わる。700万円になれば、「中」が「中の上」に変わる。

つまり、俺の本来の戦場は「婚活パーティーや結婚相談所」ではなく、「金を作る市場」だったのだ。給与を上げることは、15年同じ会社にいる男には難しい。だから、副業を作るしかない。その副業として、俺が選んだのがFXだった。

年収358万円の男が「金を作る」という決断

FXについて何も知らなかった時点での決断だった。ただ、リスク管理がしっかりしていて、大きく失う可能性を制限できる取引環境を選ぶことが重要だと学んだ。ゼロカット制度のある業者なら、追証がない。つまり、決めた額以上の損失を出さないという保護がある。

貯金47万円の中から、5万円だけをXMに入金した。給料以外の収入源を作ること。それが、スペック表を書き換えるための、唯一の現実的な手段だと思った。結果がどうなるかは分からない。でも、何もしなければ、9回目のお断りメールが届くだけだ。

もちろん、FXで金を作ることは、給与をもらうこととは違う。利益が出ない時もある。含み損を抱える時もある。ただ、お見合いで8回連続断られるよりは、マシだと思った。最少の資金で、スペック表を変える──それが俺の新しい戦略だった。

婚活を諦めた先で見えた「自分を変える場」

婚活市場は、本来「人間関係が始まる場」であるべきかもしれない。だが現実は、スペック表で人間を順位づけする市場だ。その市場で「年収358万円」という順位では、どんなに「いい人」であっても選ばれない。

だから俺は、婚活市場では勝てない男として、そこでの競争をやめた。代わりに、年収を変える戦場に移った。FXは、給与だけの男が「金を作る」唯一の市場である。利益が出れば、スペック表は書き換わる。その時、初めて女性たちが見る俺の順位も変わるのだ。

8回の連敗は、婚活という戦場から俺を追い出した。だが同時に、新しい戦場の存在を教えてくれた。仲人からもらった「いい人だけど」という言葉の背後にある真実──「年収がすべてだ」という現実を知ることで、俺は初めて勝つ方法を見つけたのだ。

プロフィール写真を撮った日の苦しみ

結婚相談所「プロフィール写真を用意しろ」と指示。スマホ自撮りは駄目。プロに撮ってもらえと。写真館に行った。

スーツ着た。普段着ねえスーツ。会社でも着ないから、ほぼ新調。白シャツ紺スーツ。カメラマンが「自然な表情で」と言った。その瞬間から、心臓が重くなった。

自然な表情。それが何かわからなかった。うつむき加減で、少し視線を上げる。そういう「モデル的なポーズ」を取った。カメラマンは「もう少し笑ってもらえますか」と言った。笑う。そして笑顔を作る。だが、その笑顔が本当に自然かどうか、自分でも分からなかった。

「いい表情ですね」。カメラマンはそう言った。その言葉が、本当に励みになった。カメラマンは優しい人だったのだろう。或いは、プロだから、不安そうな男を励ます事が仕事なのかもしれない。

写真が出来上がった。1週間後、写真館で受け取った。出来上がった写真を見た瞬間、絶望した。そこに写っているのは、「結婚相談所に登録する資格のない男」だった。スーツを着ていても、笑顔を作っていても、その男の顔は「37歳、年収358万円」という数字が、そのまま顔に出ていた。

だが、その写真で戦うしかなかった。その写真でスペック表に載せられて、女性たちに見られた。その写真の男に、「いい人だけど」と断られた。写真に写る自分の絶望的な表情を、幾度も見る事になった。それでも、変える事はできない。その写真が、市場における俺の顔だから。

仲人の本音を聞いてしまった瞬間

3度目のお見合いの後、仲人から電話があった。その時、俺は運悪く、仲人の電話が終わるのを待っていた。受話器から、仲人の声が聞こえてきた。相手は、別の誰かだった。女性の客だった。

仲人は言った。「田島さんですが、あの人は正直厳しいですね。年収も低いし、お顔も...」。その後の言葉は、はっきり聞こえなかった。だが、その瞬間、俺の心は止まった。仲人が俺に「いい人ですから、他の方も見てみましょう」と言ってくれるのは、本当は「この男は市場価値がない」という事を、丁寧に言っているだけなのだと、その時点で理解した。

仲人も、商売だ。結婚相談所も、商売だ。女性の成功率を高める事が、相談所の評判を左右する。だから、年収358万円の男よりも、年収700万円の男を、女性に勧める。当然だ。市場原理だ。俺は、その市場の底辺にいる。そしてその事実を、仲人の口から直接、聞いてしまった。

その後も、お見合いを続けた。5度目、6度目、7度目、8度目。その度に、仲人からもらう電話の声は、少しずつ小さくなっていった。お見合いをセッティングする事そのものが、次第に難しくなったのだろう。女性側が、スペック表を見た時点で「いい」と言わなくなったからだ。

仲人の本音は、俺の市場価値の厳しい現実だった。優しい言葉で包まれているが、その本質は「お前は選ばれない」という事だ。その本当の声を、偶然聞いてしまった事で、俺は初めて、自分の状況を正確に認識できた。誰が悪いわけではない。年収358万円という、市場における俺の位置付けが、全ての原因だった。

── 田島タカシ

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